様々な会社がリモートワークに移行している中、自宅の回線が遅くて困っている人がTwitterで散見されます。
ビデオ会議ができないと、仕事もそうですがプライベートでのDiscord飲み・Zoom飲みにも影響があり著しく QOLを下げるご時世となっています。
固定回線引いてるのにインターネットが遅い!という方向けの、速度改善チェックポイントをつらつらと書いていきます。
なお、モバイル回線はスピードが早い場合でも、Ping値などのレイテンシが非常に大きく、対複数人のリアルタイムコミュニケーションに置いては論外のクオリティですので早めに固定回線を契約することをおすすめします。
主な要因
- 自宅の無線環境が悪い
- NTT地域局が混雑している
- 集合住宅内の回線キャパシティがいっぱいいっぱい
TL;DR
前提
早見表
- (集合住宅で)VDSLを使っている→引っ越せ
- 何も考えずプロバイダと契約している→V6プラスを契約しろ、対応ルーターを買え
- 光回線だけどもV6プラスが提供されてない→諦めるかプロバイダを変えろ
- (集合住宅で)V6プラスだけど最近遅くなってきた→戸建てプランを引くか、管理会社に回線増強を交渉する
改善の前提
2~3はフレッツの光回線が自宅(もしくは自室)まで引かれていることを前提とします。
VDSL(部屋に直接LANコネクタが埋め込まれている場合)は人権がない回線形態なので遅い場合はどうしようもありません、大家に光配線方式への変更か回線増強を交渉しましょう。それでも地域局が混雑していた場合は改善しないかもしれません。
1. 自宅の無線環境が悪い
2.4GHz帯の無線(IEEE 802.11b/g)を利用している場合、Bluetoothや電子レンジと干渉します(流石にもう少ないとは思いますが…)
IEEE 802.11ac対応の無線LANルーターに交換しましょう。 対応ルーターを使っていても、ルーターは初期設定だと11b/gのアクセスポイントも使っているので、接続しているノートPCやスマートフォンが11acのアクセスポイントに接続しているかどうかも確認してください。
複数人で同時に利用する場合は、無線LANの最大速度も必要になるので上位モデルも検討してください。
自宅が大きくて仕事場とルーターが離れている場合、無線LANの電波が届いていない場合も考えられます。5GHz帯の電波は2.4GHz帯と比べて回り込む力に欠けているので、中継機やメッシュWiFi機器の購入をおすすめします。
2.NTT地域局が混雑している
一番よくあるパターンだと思います。簡単に言うとIPv4接続を行うための接続が混雑していてNTT地域局でトラフィックが砂時計みたいな状態になっている状態です。
IPv6であるだけではなく、IPv4接続をIPv6接続上で行う IPv4 over IPv6 と呼ばれるサービスを使わないと全体的な改善はされません
プロバイダによって名前は様々ですが、殆どのプロバイダーでは 「V6プラス」 という名前でオプションが提供されています。
このサービスを受けるためには、オプションの契約以外にもDS-Lite or MAP-Eと呼ばれる規格に対応しているルーターも必要となります。先程のNEC WG1200HS2は対応している最安クラスの製品です。
大抵の人はこれで爆速回線を手に入れることができます。やったね!
おまけ追記
一部のプロバイダ(nifty)でv6プラスのユーザーに帯域制限をかけているとかなんとか…
3. 集合住宅内の回線キャパシティがいっぱいいっぱい
この場合は厄介です。
いわゆるフレッツなどのマンションプランでは、集合住宅全体で1つの太い回線を共有しており、全員で同時接続するとどうしても1軒あたりの速度が低下します。
大本の回線のキャパシティを越えてしまうと、管理会社に交渉して回線を増強することとなります。住民の理事会などに掛け合うしか有りませんね…
飛び道具として、マンションタイプではなくホームタイプの回線を契約することで、専有回線を使うことができるので回線費用は嵩みますが自己解決することができます(物件側がホームタイプ回線を許可されていることが前提)
振り返り
- (集合住宅で)VDSLを使っている→引っ越すか、回線増強を交渉
- 何も考えずプロバイダと契約している→v6プラスを契約する、v6プラス対応ルーターを買う
- 光回線だけどもV6プラスが提供されてない→諦めるかプロバイダを変える
- (集合住宅で)v6プラスだけど最近遅くなってきた→戸建てプランを引くか、管理会社に回線増強を交渉する
在宅環境を改善してこの難局を乗り切りましょう。
どんなに頑張っても100Mbps出ない場合
LANケーブルの規格が古い可能性があります。経路のどこかでうっかり100Mbps上限のLANケーブルを使っていないか確認しましょう。